私たちの身近にある、あらゆる電子機器に組み込まれているプリント基板。
プリント基板ができるまでのいくつかの工程のうち、弊社はラミネート、露光といった工程の装置を受託製造しています。ここでは、プリント基板製造関連設備のOEM生産に長年携わっている弊社の取り組みをご紹介します。

プリント基板とは？

プリント基板は板状の絶縁材料に回路を形成したものです。この上に電子部品などを搭載し電子機器に組み込みます。プリント基板は、リジッド基板とフレキシブル基板（FPC）に大別されます。
プリント基板と聞いて一般的にイメージされるのはリジッド（硬い）基板です。
FPCはベースに薄い絶縁材料を使うため曲げることができ、エレクトロニクス分野の小型・薄型・軽量・高機能化に合わせ内部配線として進化し、現在はモビリティ分野まで幅広く使用されています。

ラミネーターとは？

ラミネートの工程で使用されるドライフィルムラミネーターは、感光性のレジスト剤を保護しているフィルムをはがしながら、ドライフィルムを基板へ熱圧着し、皺や気泡なく張り合わせる装置です。 その他の方式に、真空ラミネーターがあります。

露光装置とは？

露光の工程で使用される露光装置にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴があることからユーザーの要求に合わせて選定されます。弊社ではコンタクト方式、投影方式、ダイレクト方式(直描機）の露光装置のOEM生産を行っています。

・コンタクト方式

ドライフィルムを熱圧着した基板にマスク（レチクル）を貼付させた後、紫外線を照射して回路パターンを刻みます。   

・投影方式

マスク(レチクル）とウエハの間に、投影レンズを入れて回路パターンを投影させます。                                                                  

・ダイレクト方式

マスク(レチクル）を用いることなく、CADで作図したパターンデータを直接転写します。

OEM（Original Equipment Manufacturing）とは？

OEMとは、自社ブランドの製品を外部に製造委託することをいいます。受託者は図面が支給され部品製作や組立を請け負うことが一般的です。OEMは、委託者の製造コスト削減や生産量の調整ができるなどのメリットがあります。

一方、ODM（Original Design Manufacturing）は自社ブランドの製品を外部に製品開発・設計・製造を委託することをいいます。委託する範囲によりOEMとODMが区別されます。

プリント基板製造関連設備のOEMとは？

ここからは、OEM生産を行う兵庫県尼崎市にある弊社工場を紹介します。
尼崎工場、尼崎第２工場では、ユーザーから支給頂いた仕様書や図面をもとに露光機やラミネーターの製作・組立・電気工事・試運転を行っています。
ほこりを嫌うデリケートな精密部品を扱うため、クリーンルームを配備し、部品や装置に最適な環境を維持しています。室温管理されたクリーンルームでは、石定盤での組立やセラミック製のブロックゲージを用いるなど熱変化の影響を受けにくい組立を行っています。

尼崎工場の設備はこちらからご覧ください。
尼崎第２工場の設備はこちらからご覧ください。

プリント基板製造関連設備のOEMにおけるノウハウとは？

精密機器のOEMでは、ユーザーとの綿密な摺り合わせ、そして長年の経験とノウハウの蓄積が必要です。OEMに求められる事は、同じ装置を高い精度で何十台・何百台・何千台と作り続けることです。

製作品や既製品の精度にばらつきがあるため、全体のバランスを考え累積公差を最小にすることに努めています。図面には描く事が難しい感覚や触感などのノウハウを形式知化し2台目 3台目･･･その次も同じ装置ができるようにすることが重要です。

ナカサクにOEM生産を委託するメリットとは？

大阪の中心地から近く利便性の高い立地によりファブレスメーカー様にとって、輸送コストの削減と物理的にコミュニケーションがとりやすく、細かな摺り合わせが可能になるためメリットを感じて頂いています。

大阪周辺には高い機械加工技術と機動力をもった会社が多く、精度の高い部品の調達が可能です。
弊社では海外から製作品の調達をしており、国内外で品質の高い部品調達が可能なため、部品製作のみでも承ります。

ここまで露光機、ラミネーターを始めとするプリント基板製造関連設備のOEMについて、弊社実績をご紹介しました。その他、フィルム巻取機、3DプリンターのODM生産にも携わっています。
国内外で品質の高い部品調達とOEM生産の経験が豊富なスタッフにより、ユーザーの高い要求レベルに応えます。